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2008年3月 8日 (土)

3月8日 夜間巡回

 今日は集合時に、前日地域で発生した大きな事件について、いつもより時間をかけて情報交換を行いました。まず、事件の概要は次のとおりです。

 3月7日午前3時頃、滋賀学区内の駐車場の車をのぞき込んでいた若い男性3人を警戒中のパトカーが発見、職務質問しようとしたところ、3人は近くの乗用車で逃走、パトカーが追跡したが見失い、直後に3人が乗った乗用車が西大津バイパスで対向の大型トラックに衝突し、3人が死亡。3人が乗っていた乗用車のナンバーは盗難届が出されており、車の車体番号には削られたような跡があった。

1.まず、犯罪者に注目する「犯罪原因論」からこの事件を見ると

(1)なぜ、この事件が発生したのか?
若い男性3人は死亡しているので、事実はわかりませんが、「車を盗もうとしていたところを見つかり、盗難車に乗っていることがばれるのを怖れて逃げたため」となります。

(2)どうすれば、この事件を防げたのか?
「若い男性3人を更正させる」となります。

2.次に、被害者の視点に立つ「犯罪機会論」からこの事件を見ると

(1)なぜ、この事件が発生したのか?
犯罪者に対して、「この駐車場なら見つからない」「ばれない」「もし見つかっても逃げられる」という印象を与えてしまったのではないか、となります。

(2)どうすれば、この事件を防げたのか?
駐車場に近づいてきた犯罪者に「ここは見つかるかもしれない」「ばれるかもしれない」「もし見つかったら逃げられない」という状況を作る、となります。具体的に、どのようにすれば駐車場に犯罪者が近づきにくくなるかは、別の機会に説明させていただきます。

 犯罪者に注目する「犯罪原因論」では、なかなか犯罪抑止につながらないため、台頭してきたのが、犯罪の機会を与えないことによって犯罪を抑止する「犯罪機会論」です。そして、防犯活動の目的は、機会犯罪(機会があれば、やってやろう)を防ぐことです。

犯罪者が悪いのはもちろんですが、

  なぜ、滋賀学区内のこの駐車場で車を盗もうとしたのか?
  もし死亡した3人が、地域(自治会)の少年達であったら?
  若い男性3人が逃げる乗用車に、地域住民がはねられたら?

という視点を持つと、地域住民を被害者にも、加害者にもさせない、
犯罪抑止(防犯)の重要性が理解していただけると思います。

 

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