« 滋賀の街頭犯罪増加? | トップページ | 防犯キャッフィー »

2009年12月 9日 (水)

琵琶湖塾 6

 今年度第6回目の琵琶湖塾が、12月9日ピアザ淡海で開催されました。今回のゲスト講師は、毎日新聞の特別編集委員で、毎日放送「サンデーモーニング」でおなじみの、岸井成格さんでした。

 田原総一郎塾長から、「政治のことで、私が、最も信頼している人」との紹介のあと、基調講演をされました、要旨は次のとおりです(誤りがあるかもしれません)。

 私は、鳩山内閣を「未知との遭遇内閣」と名付けました。現在日本は150年来の大変革が起きています。明治維新以来の大変革、新しい国づくりの時代です。現在の大きな問題は、「少子高齢化」と「環境・エネルギー」です。

 少子高齢化とともに重大な問題があります、今年か来年が人口のピークで、厚生労働省は黙っていますが、その後から毎年100万人以上が死んでいきます。鳥取県の人口が60万人(47位)、徳島県が80万人(44位)、香川県が100万人(40位)です、ということは毎年ひとつづつ県が消えていくことになります。今までの制度が持続できるわけがない、外国人に移民してもらうか否か本気で考えなくてはいけない。

 そして、環境・エネルギー産業がひどいことになっている。今年からオイルのピークアウトの時代に入ります。サウジアラビア・アラブ首長国連邦(UAE:先日ドバイショックが起きた)が原発の開発を決めた、ソーラーパネル開発に取り掛かった、何を意味するか?中東がもうオイルのピークアウトに入ったと確信している。オイルは外国に高く売り、自国は原発とソーラーパネルに変えた。いつオイルがなくなるかわからない、明日オイルの輸入が止まるかもしれない、輸入が止まったら日本は終わり。
 トヨタ・ホンダは必死に電気自動車の開発を行っている。これから5・6年オイルがもてばよいが(開発が間に合う)、それまでに輸入が止まったら終わり。
 ソーラーパネルの技術を持っているのは日本だけ、環境問題に対応できる技術を持っているのは日本だけ。

 私は、植林のNPOの理事をいくつも務めています。日本海側の松がすべて枯れてきたのは、大気汚染から土壌汚染にまで進んだため。中国からくる黄砂に有害物質が含まれており、日本海側は土壌汚染まで進んでしまった、日本海側からさらに列島中央の山脈まで汚染が進み、ナラ枯れが起きてきた。もうすぐ太平洋まで進み、水がすべて汚染される。もう日本海側ではミミズが住めない。日本が持っている技術の全てをつぎこんで、中国から飛んでくる有害物質の進入を止めなければいけない。

 日本は今までアメリカとくっついてきた、そのままで良いのか?これから伸びるのはアジア、中国・インド・中央アジアが中心で伸びていく。鳩山首相が言う、東アジア共同体は、日本・韓国・台湾が牽引していく、ロシア・アメリカもこれに入りたい。EU(ヨーロッパ共同体)は、通貨を統一し大統領まで決めた。地球規模の大変革が起きている。オイルからの脱却という大産業革命が起きている。トヨタ・ホンダがF1を撤退して、電気自動車を開発していることが象徴している。トヨタ・ホンダの経営陣は、寝られない。アメリカシリコンバレーでグーグルが資金を提供して電気自動車を開発しているが、この開発に自動車関係の開発者は一人もいない。自動車の「音・におい・振動」が人間を感動させたが、まったく変わった。電気自動車は「音なし・においなし・振動なし」、人間の感性は変わるのではないか。

 環境税は、CO2を排出することに対する罰金刑、である。CO2排出は悪である、という意識をなんとしてもうえつける必要がある。CO2削減25%をなんとしても達成させ、新しい産業を起こす必要がある。

 「少子高齢化」と「環境・エネルギー・CO2」の話は、高齢の政治家は鈍感。しかし、若い国会議員・知事・市長・地方議員は敏感。自分達が責任を負わなければいけない問題のため。

 竹下総理退陣の際に、後藤田正晴氏と伊藤正義氏が小選挙区制を導入して、自民党一党支配を崩壊しようとした。小選挙区制は必ず二大政党制になる。
 4年前の郵政選挙で自民党が大勝利し民主党が大惨敗した、この選挙の結果は小選挙区制(二大政党制)のため。得票率は自民党51%、民主党49%、わずか2%の差であるが、獲得議席は大惨敗となる、これが小選挙区制。
今回は逆になった、小選挙区制(二大政党制)は、これが繰り返される。4年後の選挙で、日本の枠組みが決まる。

 小沢・岡田・菅すべてイギリスの議会制を理想としている。これからは、政治家はすべて政党の公募制になる。現職には非常にきびしい、なぜなら、優秀な新人がいたら、現職はその新人に譲らなければならない。世襲がない、地元との癒着がない。これがイギリス型の二大政党制。

 イギリス型のまったく逆がアメリカ下院型。アメリカは大統領が一番、そして上院に多くの権限を与えている。下院は国のことはまったく考えていない、地元の人の生活と雇用を守ることだけを考えている、そのようなシステムにしている。
 ブッシュ政権の最後に、金融と自動車産業を救うために金をつぎ込もうとしたが、下院が国のことをまったく考えずに地元の意見を反映するので、議案に反対して否決された。これによって株価の大暴落が始まった。

 小選挙区制は、大きく揺れ、幹事長に全権が委任される。マニフェストに賛成しなければ立候補できない。小沢氏は「政治は力、力は数、数は金」という考えしかない、そのためには政策なんかどうでもよい、選挙に勝つことだけを考えている。

 岸井氏の基調講演の後、会場参加者を交えての討論になりました。

 普天間基地問題に対する鳩山首相の考えは?
 岸井氏「鳩山首相は、宇宙人的な超楽観的主義者、アメリカを説得できると思っている。独立国としてアメリカ軍は、日本から全面撤去してもらうつもり。来年の参議院選挙で勝利すれば、日米安保50周年を記念して、新しい日米安保の関係を始めたい。アメリカは安保を強化する新たな協議を行うつもりだが、鳩山首相は安保を解消するための新たな協議を行うつもりではないか。アーミテージ、マイケル・グリーンが日本に来ている。アメリカ側には、小沢氏の第七艦隊があれば大丈夫、という発言がくすぶっている。小沢氏と鳩山首相が本気でそのように考えているなら早くアメリカに言わなければいけない。本音を隠して、ずるずる延ばすと、アメリカは本気で怒る。オバマが日本に行ってだまされた、とアメリカはオバマに対しても怒る。」

 ジャーナリズムについて?
 岸井氏「記者のスクープは厳密に言うと全て違法。記者が情報源を明かして、その情報源が私はだまされて話した、と言えば記者は逮捕される。アメリカは情報源を隠しているだけで逮捕される、日本はそこまでいっていない。」
 田原氏「鳩山首相の偽装献金と母親からの贈与問題は、初めに産経が載せた、次に朝日と読売が載せた、リーク合戦をしている。」「右から左に新聞社を並べると、産経・読売・日経・毎日・朝日・共同、となるが、最近日経が左に振って、毎日が右に振ってきた」

 報道にとって事実とは何か?
 岸井氏「それぞれの記者が事実と思ったことが事実。リークがあれば裏を取らなければいけない。裏を取らなければ記事にしてはいけない。」「湾岸戦争で、フセインの銅像が倒されて、子供が靴で叩く映像が最初に流れた。半年後にそれはやらせと分かった。アメリカ軍が銅像を戦車で引っ張って倒し、子供にお小遣いを渡して靴で叩かせた、という事実が分かった。」「今回の鳩山首相とオバマ大統領の会談の中身も、何が事実か分からない。」
 田原氏「事業仕分けで、蓮舫議員が文部科学省の女性をやり込める場面だけがテレビの画面で流れている。しかしあれは、その前に文部科学省の女性が延々と演説している。蓮舫議員がやり込めたわけではない、『なんで一番じゃなきゃだめなんですか?』の発言の前に文部科学省の女性が、延々とでたらめな説明をしている、そのことに対して蓮舫議員が怒っただけ。それが事実、だから私がやっているテレビ番組サンデープロジェクトでは、文部科学省の女性のでたらめな延々の説明から画面に流した。ほとんどのメディアが蓮舫議員のその一言だけを取り上げている。」
 岸井氏「マスコミは、見出しが先にできて、それに合う映像を流す。」

 ポスト鳩山について?
 岸井氏「昔、細川氏と武村氏の仲を小沢氏が裂いたことがある。小沢氏が次(総理)はお前だ、と武村氏に言った次の日に、細川氏(総理)と大きく載ったことがある。今回、小沢氏は亀井氏に向かって、次(総理)はお前だ、と言った。亀井氏は本気にし、本人もその気になっている。しかし、小沢氏が本気で口説いているのは、原口氏(総務大臣)。」「現時点で、鳩山首相が政権を放り出したら、本命は菅氏だと思う。」「小選挙区制は、二大政党が入れ替わる。スキャンダル一つで、片方に票が大きく流れる。本当の日本の政治の枠組みが決まるのは、4年後の衆参同時選挙、それまでに自民党が再生するか」

 環境問題について
 岸井氏「102年前に石川啄木が書いた『サルと人と森』という本があり、自主出版を始めた。100年間埋もれていた本であったが、学芸員が拾い出した。内容は、サルと人がいろいろ森で言い争いをし、最後にサルが人に対して、森(環境)を破壊することだけは許せない、と言って終わる。100年前に書かれた本である、その時点で環境問題を指摘している。」「昭和40年代に、東京の大学を卒業して毎日新聞社熊本支局勤務となった。その頃の熊本は、水俣病やハンセン病等各種の問題が発生していた。その影響で、公害問題・環境問題にずっと関わってきた。『環境庁(現在、環境省)』という名前は、私が当時の大臣に提言した。当時まだなじみの無い『環境』という言葉を提言した。」 
 
 

 

 

|

« 滋賀の街頭犯罪増加? | トップページ | 防犯キャッフィー »

政治・経済」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1001936/32551609

この記事へのトラックバック一覧です: 琵琶湖塾 6:

« 滋賀の街頭犯罪増加? | トップページ | 防犯キャッフィー »