三方よし
「三方よし」とは、江戸時代から明治期の近江商人の経営理念を表したもので、商取引においては、当事者の売り手と買い手だけでなく、その取引が社会の幸福につながるものでなければならないという意味で、「売り手よし・買い手よし・世間よし」という理念に由来したものです。
明治期の近江商人に関する書籍の中に、「他国へ行商するも、総て我事のみと思わず、その国の一切の人を大切にして、私利をむさぼることなかれ、神仏のことは常に忘れざるよう致すべし」と書かれており、「三方よし」の理念を簡潔に要約しています。
1960年代から30年間日本は経済発展を続けましたが、1990年頃のバブル崩壊以降、現在(2010年)まで20年間、漠然とした不安は明確な不安に変わり、社会は漂い続けています。そして今後さらに、少子高齢化・人口減少により、経済は右肩下がりを続けながら、年金・医療・介護・雇用等の不安は増幅していきます。
近江商人の「三方よし」の理念の中に、今後の社会・経済が目指すべき方向があるかもしれません。
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